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『サムライトルーパー』pixiv・イラスト事情|腐女子人気や当征、鎧真伝の二次創作も紹介

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『サムライトルーパー』の「当征」は羽柴当麻×伊達征士、「サムライトルーパー女性向け」はBL・腐向け作品を探し分けるためのタグです。

そして2026年現在、その関係性を読み解く二次創作文化は旧作だけに閉じず、正統続編『鎧真伝サムライトルーパー』の世代にも接続し始めています。


サムライトルーパーのpixivタグ事情とは?当征・女性向けを先に整理

まず検索で迷いやすい言葉を整理しておきます。

pixiv周辺で使われる『鎧伝サムライトルーパー』の二次創作タグは、作品名だけでなく、作品の傾向やキャラクター同士の組み合わせによって細かく分かれています。

今回参照したpixiv百科事典の関連解説では、代表例として次のような組み合わせが整理されています。

タグ 主に示す組み合わせ・用途
サムライトルーパー女性向け BL・腐向け作品を一般向け作品と区別するためのタグ
当征 羽柴当麻×伊達征士
征当 伊達征士×羽柴当麻
当遼 羽柴当麻×真田遼
征遼 伊達征士×真田遼
伸遼 毛利伸×真田遼
当伸 羽柴当麻×毛利伸
当秀 羽柴当麻×秀麗黄
闇光・アヌ征 悪奴弥守×伊達征士
螺秀など 螺呪羅×秀麗黄

とくに注意したいのは、当征と征当は同じタグではないということです。

二次創作におけるカップリング表記は、一般に名前を置く順序にも意味を持たせます。そのため「羽柴当麻と伊達征士の二人が好き」という大きなくくりだけでは、タグの検索意図を完全には説明できません。

また、pixiv百科事典はpixiv株式会社自身が「みんなでつくる百科事典」と説明しており、利用者が記事を作成・編集できるサービスです。したがって、そこに書かれたカップリング解説はファン文化を知る有力な手掛かりではありますが、作品公式による設定資料とは区別して読む必要があります。

本記事では2026年9月6日を確認時点とし、pixiv百科事典のタグ解説だけでなく、コミックマーケット準備会の公開資料、旧作・新作の公式サイト、Gakkenの公式記事なども照合しています。

逆に、pixiv上の投稿件数については固定値として扱いません。

作品の公開・非公開、削除、タグの付け替えによって数値が変化するため、「現在○件あるからこのカップリングが一番人気」とまで断定するのは難しいからです。

ここ、かなり大事です。

タグは人気投票ではありません。

けれど、何十年も同じ人物の組み合わせに固有の名前が残っていること自体は、その関係性が長期にわたって読み継がれてきた証拠の一つにはなるでしょう。



サムライトルーパーはなぜ腐女子人気が高かった?1989年の大ブームを確認

『鎧伝サムライトルーパー』が女性ファンから強い支持を受けたことは、後世の印象だけで語られているわけではありません。

コミックマーケット準備会が公開したコミケ史の資料では、1986~1990年の流れについて、1987年ごろからの『聖闘士星矢』に続き、1989年ごろから『サムライトルーパー』が女性層で大ブームになったことが明記されています。

2026年3月にGakkenが公開した『鎧伝サムライトルーパー』画集の記事でも、1989~1990年代前半に女性ファンの同人活動が盛り上がったことが振り返られています。

当時同人活動でも人気を博した、みずき健さんと橘皆無さんの作品は、2026年3月12日発売の合同画集『「鎧伝サムライトルーパー」画集 桜華絢爛』にも収録されました。しかも内容には、同人誌の表紙として描かれたイラストから公式用イラストまで含まれています。

これはかなり象徴的です。

一時的に女性人気が出ただけなら、三十数年後に当時の同人文化まで掘り起こした画集が商業出版されるところまでは、なかなか残りません。

さらに興味深い数字があります。

過去のコミックマーケットカタログを独自集計した個人調査では、1991年夏のC40で「征当」53表記、「当×征」49表記、「征×当」41表記、「伸×遼」38表記、「当征」31表記が確認されています。

同じ調査では1992年冬のC43でも「征当」68、「当征」37などが数えられており、当麻と征士の組み合わせだけでも複数表記が上位に残っています。これは公式統計ではなくコミケカタログを基にした二次集計なので数字の扱いには注意が必要ですが、当時の熱量を具体的に想像する材料としては非常に面白い記録です。

では、なぜここまで広がったのでしょうか。

「美少年が五人いたから」。

確かに、それは一つの理由でしょう。

ただ、それだけでは少し足りません。

『キャプテン翼』『聖闘士星矢』によって男性キャラクター同士の関係を読む女性向け同人文化がすでに大きく育っていたところへ、1988年4月から『鎧伝サムライトルーパー』が登場しました。

そして翌1989年には『天空戦記シュラト』も始まります。

アニメ文化ジャーナリストの渡辺由美子さんも、1989年前後に女性ファン人気の高いTVアニメやOVAが集中し、『サムライトルーパー』ではTV放送後の1989年にOVA『外伝』が始まった流れを指摘しています。

つまり『サムライトルーパー』は孤立して生まれた現象ではなく、1980年代後半に巨大化していた女性アニメファン文化のど真ん中に落ちた作品だったのです。

ただし、その中で長く生き残った理由は別にある。

僕はそこに、五人の人物配置そのものが効いていたのではないかと思っています。



サムライトルーパーの「当征」とは?当麻×征士が30年以上残った意味

「当征」は、羽柴当麻×伊達征士を示すカップリング表記です。

反対に伊達征士×羽柴当麻は「征当」とされ、少なくとも1990年代初頭の同人誌文化ですでに両方の表記が使われていたことは、前述したコミケカタログの集計からも確認できます。

さらに1991年8月18日発行の女性向け同人誌『当征ファンが幸せになるための本。』は、現在の中古書籍データベースでも「羽柴当麻×伊達征士」と登録されています。

つまり「当征」は、pixiv時代になってから新しく作られた言葉ではありません。

少なくとも1991年には、すでに同人誌の題名にまで使用されていた組み合わせなのです。

これを知った瞬間、ちょっと鳥肌が立ちました。

pixivのタグを眺めているとネット文化の一部に見えるけれど、その文字列の向こう側には、インターネットが一般家庭へ広がるより前から続いていた解釈の歴史がある。

では、なぜ当麻と征士だったのでしょうか。

公式設定を見ると、二人はむしろ分かりやすく対照的です。

羽柴当麻は「智」の心に呼応する天空の鎧戦士で、大局を見極める大人びた面を持つ一方、感情に走る少年らしさも残す人物とされています。

一方の伊達征士は「礼」の心を持つ光輪の鎧戦士。冷静沈着で嘘を嫌い、一見冷淡に見えながら実際には心優しい人物です。

ここに、僕は当征・征当が長く読まれた理由の一端を見るんです。

頭脳で全体を見る当麻。

感情を表へ出しすぎず、礼節という形で他者と向き合う征士。

似ているから一緒にいるのではなく、自分にはないものを相手が持っている二人なんですよね。

公式作品が二人を恋愛関係として描いているわけではありません。

だからこそ、ファンの側には解釈する余地が残る。

この距離感が絶妙でした。


pixivの女性向けタグは何のため?「棲み分け」と公式情報の違い

「サムライトルーパー女性向け」のようなタグを見ると、「女性ファン向けなら全部これを付けるのか」と思うかもしれません。

しかし、実際の役割はもう少し限定的です。

今回参照したpixiv百科事典の関連解説では、BL・腐向け作品について、作品名だけでなく女性向けであることを示すタグやCP名を使い、一般向け作品との区別を意識する考え方が示されています。

つまりこれは検索のためだけではない。

見たい人が見つけやすく、意図していない人には届きにくくするための境界線でもあります。

長寿ジャンルほど、この仕組みは重要になります。

『鎧伝サムライトルーパー』を検索する人の全員がカップリング作品を求めているわけではありません。

逆に当征や伸遼だけを探している人にとって、作品名だけでは欲しい投稿まで辿り着きにくい。

作品名、女性向けタグ、CPタグという複数の入り口が並存することで、一つの作品世界の中に異なる楽しみ方が共存できるわけです。

ただし、ここにはもう一つ区別しておきたい話があります。

ファンコミュニティで使われているタグと、権利元が二次創作を許諾しているかどうかは別問題です。

バンダイナムコフィルムワークスの著作権案内では、同社作品をもとに個人が制作した小説やイラストについても、許諾されていないもののインターネット上での使用について制限する旨が案内されています。

したがって、「pixivに同じジャンルの投稿があるから大丈夫」とだけ判断するのは避けたほうがよいでしょう。

投稿・頒布を考える場合は、過去のファンルールだけでなく、その時点の権利元の案内や作品個別の規約を確認する必要があります。

タグ文化はファンが作るもの。

著作権上の扱いを決めるのは権利者。

この二つは混ぜないほうが、長く作品を楽しむうえでも健全だと思います。


『鎧真伝サムライトルーパー』にも二次創作文化は続いている?

2026年9月6日現在、『鎧真伝サムライトルーパー』はすでに「これから始まる新作」ではありません。

2026年1月に放送が始まり、7月7日から第2クールへ突入。9月3日には公式サイトで第22話の先行カットとあらすじが公開されています。

そして新作は、1988~1989年放送の『鎧伝サムライトルーパー』の正統続編です。

凱、上杉魁人、北条武蔵、北条大和、石田紫音という新世代を中心に据えながら、真田遼だけでなく、羽柴当麻、伊達征士、毛利伸、秀麗黄も作品へ再登場しています。公式キャスト一覧でも旧世代の名前が明記されています。

ここで面白いのは、二次創作文化も「昔のタグが残っているだけ」ではなくなっていることです。

2026年8月23日のGOOD COMIC CITY 32 大阪では、旧作ブーム期から活動してきたみずき健さんによる『鎧真伝サムライトルーパー』同人誌『風の生まれるところ』が発行されました。

通販情報では全年齢・女性向け、40ページの漫画で、上杉魁人、凱、そして初代サムライトルーパーを扱う作品とされています。

これ、相当すごいことだと思うんですよ。

1989~1990年代前半の同人文化を知る描き手が、2026年の『鎧真伝』を題材に再び作品を作る。

単に古い作品がリメイクされたのではありません。

創作者側の時間まで、新作と接続している。

今回参照したpixiv百科事典の関連解説でも、新作側の女性向け作品を区別する「鎧真伝サムライトルーパー女性向け」というタグが案内されています。

ただし、これはpixiv百科事典というユーザー編集型資料に基づく確認です。

「タグ名が案内されている」という事実と、「そのタグが旧作と同じ規模で定着した」「新作最大の人気タグになった」という評価は分けて考えるべきでしょう。

今の段階で確実に言えるのは、旧作で育った「関係性に名前を付けて探す」という文化が、新作側でも再び動き始めていることです。


当征人気を考察|サムライトルーパーが残したのは「恋愛」より解釈の余地だったのではないか

ネットでは『サムライトルーパー』の女性人気について、「美少年が多かった」「男同士の絆が濃かったから腐女子に刺さった」と説明されがちです。

それ自体は間違っていないと思います。

でも、それだけで片付けると一番面白いところを取りこぼします。

『聖闘士星矢』にも美少年はいた。

翌年の『天空戦記シュラト』にも、美形の男性キャラクターと濃密な関係性があります。

それでもコミックマーケット準備会の歴史資料が、1989年以降の出来事としてわざわざ『サムライトルーパー』の「大ブーム」を独立して記している。

では、何が違ったのか。

僕が気になるのは、ほんの小さな設定です。

当麻の心は「智」。

征士の心は「礼」。

そしてOVA『MESSAGE』では、失踪した当麻が残した古い文書を、征士たちが読み解いていく構図があります。公式キャラクター解説でも、征士は「当麻の残した古文書を冷静に分析」する人物として記されています。

これ、単に仲間の手掛かりを探す場面として流していいんでしょうか。

考えることを象徴する「智」の当麻が、答えそのものではなく文書を残す。

そして「礼」の征士が、その不在の相手が残した言葉を読む。

相手が目の前にいないのに、残された痕跡からその意図へ近づいていく。

……ものすごく『サムライトルーパー』らしい関係の描き方なんですよね。

何でも本人同士に喋らせない。

何を思っているか説明し切らない。

仲間の危機には迷わず動くのに、相手が自分にとって何なのかまでは明文化しない。

僕はここに、二次創作を何十年も生き残らせた構造があるのではないかと考えています。

たとえばTVシリーズ第31話。

伸、征士、秀が囚われているなか、当麻は遼へ輝煌帝を発動するタイミングを託し、自ら三人のもとへ向かいます。

当麻が呼びかけ、それを察した三人が心を合わせることで輝煌帝へ力を集める。公式あらすじでも、誰か一人の必殺技ではなく、仲間同士が互いの意図を理解することが突破口として描かれています。

ここなんです。

『サムライトルーパー』の人間関係って、「好きだ」「大切だ」という説明より先に、相手の意図を読んで身体が動く

だから視聴者は、その行動と行動の隙間に感情を探してしまう。

当征も、征当も、伸遼も、当遼も。

公式が答えを与えたから生まれたのではなく、答えを最後まで固定しなかったから、複数の読み方が成立したのではないでしょうか。

だとすると、pixivに残る大量のCP名は単なる恋愛妄想の分類表ではありません。

作品が残した「未確定の関係性」に、何世代もの視聴者がそれぞれ名前を付けてきた記録です。

ここまで来ると、少し怖いくらいです。

1988年にテレビの前で始まった「この二人はいったい何なんだ」という問いが、1991年には同人誌の題名になり、インターネット時代にはpixivの検索語になり、2026年には『鎧真伝』によって再び現在進行形になる。

作品は終われても、解釈は終わらない。

『サムライトルーパー』が本当に長生きさせたものは、キャラクターそのもの以上に、他者との間にある言葉にならない距離を読む楽しさだったのかもしれません。



まとめ|サムライトルーパーのpixivタグには30年以上の二次創作史が残っている

『鎧伝サムライトルーパー』の「当征」は羽柴当麻×伊達征士を示し、「征当」とは区別されます。

そして「サムライトルーパー女性向け」のようなタグは、BL・腐向け作品を作品名だけの検索から分けるために使われてきたファン側の検索文化です。

重要なのは、これがpixivだけで突然生まれた文化ではないことです。

コミックマーケット準備会の資料では1989年ごろから女性層で『サムライトルーパー』が大ブームになったことが確認でき、1991~1992年のコミケカタログを調べた個人集計にも「当征」「征当」がすでに複数確認されています。

2026年には当時の同人文化を担った作家の画集が発売され、『鎧真伝サムライトルーパー』を題材にした新しい同人誌も登場しました。

そして正統続編の本編には、羽柴当麻や伊達征士たち初代サムライトルーパー自身も帰ってきています。

だから僕は、pixivに並ぶ短いタグを見るたびに不思議な気持ちになります。

「当征」。

たった二文字です。

でも、その二文字の後ろには三十年以上、「この二人の間にあったものは何だったのだろう」と考え続けた人たちがいる。

説明されなかったから、終わらなかった。

『サムライトルーパー』という作品の恐ろしい強さは、たぶんそこにあります。



よくある質問

サムライトルーパーの「当征」とは何ですか?

羽柴当麻×伊達征士を示す女性向け二次創作のカップリング表記です。1991年発行の同人誌にも「当征」の表記が確認できるため、pixiv時代以前から使われてきた呼び方です。

「当征」と「征当」は何が違うのですか?

扱う人物は同じ羽柴当麻と伊達征士ですが、カップリング表記では順序を区別します。1991~1992年のコミケカタログを基にした集計でも「当征」と「征当」は別々に記録されています。

『鎧真伝サムライトルーパー』にも二次創作はありますか?

あります。2026年8月には『鎧真伝サムライトルーパー』をジャンルとする女性向け全年齢同人誌の発行例が確認できます。一方、pixiv上のタグ件数や人気順位は変動するため、特定CPが現在もっとも人気だとは断定できません。

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