『サイバーパンク エッジランナーズ』では主要人物の多くが死亡し、デイビッドのチームで最後まで生き残ったのはルーシーとファルコの2人です。
主人公デイビッド、レベッカ、メイン、ドリオ、キーウィも命を落とします。一方、敵として登場したアダム・スマッシャーはアニメ第1期の終了時点で生存しています。
ただし、この作品の結末を死亡者の数だけで語ることはできません。誰が、いつ、何を守ろうとして死んだのか。その違いをたどると、ナイトシティという街の恐ろしさが見えてきます。
※この記事は2022年配信のアニメ『サイバーパンク エッジランナーズ』第1期・全10話の結末まで扱います。主要キャラクターの死亡シーンや最終回について重大なネタバレを含みます。
『サイバーパンク エッジランナーズ』死亡キャラ一覧!何話で誰が死んだ?
第1期で死亡する主要・準主要キャラクターは、グロリア、ピラル、ジミー・クロサキ、ドリオ、タナカ、メイン、フリオ、キーウィ、ファラデー、レベッカ、デイビッドの11人です。
ただし、この11人は作品全体の犠牲者数ではありません。物語上、名前と役割が確認でき、死亡が描かれた重要人物を整理したものです。
まずは死亡した話数と最期を確認しましょう。
死亡キャラ 死亡話数 死因・最期
グロリア・マルティネス 第1話 ギャングの抗争に巻き込まれて負傷し、死亡
ピラル 第4話 路上で遭遇したサイバーサイコに撃たれる
ジミー・クロサキ(JK) 第5話 タナカによる反撃で致命傷を負う
ドリオ 第6話 メインの錯乱と警察との交戦が重なる中で死亡
タナカ 第6話 ハッキング中の事故から蘇生した後、混乱に巻き込まれて死亡
メイン 第6話 サイバーサイコシスが進行し、爆発によって死亡
フリオ 第7話 メイルストロームのアジトで罠にかかる
キーウィ 第10話 ファラデーに裏切られ、部下の襲撃を受けて死亡
ファラデー 第10話 アダム・スマッシャーの攻撃を受け、高所から転落
レベッカ 第10話 アダム・スマッシャーの強襲を受けて死亡
デイビッド・マルティネス 第10話 アダム・スマッシャーとの戦いで死亡
Netflixで配信された第1期は全10話です。
第1話でデイビッドの母グロリアが亡くなり、第4話でピラル、第6話でメインとドリオを失います。そして最終話では、物語の中心を担ってきたデイビッドとレベッカまで命を落としました。
僕がこの死亡順で注目したいのは、犠牲者が増えるにつれて危険な任務の規模も拡大していることです。
ところが、最初の犠牲者たちは必ずしも巨大企業との決戦で死んだわけではありません。
グロリアは日常生活の延長で、ピラルは路上で命を落としています。
つまりナイトシティでは、伝説の傭兵に挑戦しなくても死は突然やってくる。
この前提があるからこそ、終盤の壮絶な戦いにも奇跡的な生還を期待できなくなるのだと思います。
グロリアの死亡はデイビッドの人生をどう変えた?
デイビッドの母グロリア・マルティネスは、第1話でギャング同士の抗争に巻き込まれて重傷を負い、その後亡くなります。
グロリアは息子を名門アラサカ・アカデミーへ通わせるため、厳しい経済状況の中で働いていました。
しかし、ナイトシティの医療は誰もが平等に救われる仕組みではありません。
現場に駆けつけたトラウマチームは契約者を優先し、グロリアは十分な治療を受けられないまま命を落とします。
グロリアの死は、デイビッドがアカデミーを離れ、危険な裏社会へ進んでいく直接的な転機でした。
ここで僕が恐ろしいと思うのは、彼女が戦闘員でも犯罪組織の幹部でもないことです。
息子の未来を願って働く、ごく普通の母親だった。
そんな人間さえ簡単に失われる世界で、デイビッドは生き方を選ばなければならなくなります。
ピラルは第4話で死亡!チーム最初の犠牲者に
ピラルはレベッカの兄で、メインのチームに所属するテッキーです。
長い腕と独特な外見、軽口を交えた陽気な性格が印象的でした。
デイビッドの初仕事後には仲間たちと打ち上げに参加し、チームの空気を明るくする役割も担っています。
ところが第4話、路上で出会った男にいつもの調子で絡んだことが命取りになります。
相手はサイバーサイコシスを発症した人物でした。
突然の銃撃によって、ピラルはあっけなく死亡します。
この場面には、強敵との決戦も、感動的な別れの言葉もありません。
ついさっきまで冗談を言っていた人物が、次の瞬間にはいなくなる。
その唐突さが、後の死亡シーンとは異なる恐怖を残しています。
レベッカにとっても、これは実の兄を失う出来事でした。
普段は激しく言い争う兄妹でしたが、だからといって家族の死を簡単に受け止められるわけではありません。
ジミー・クロサキとタナカ、フリオも死亡
ジミー・クロサキは、ブレインダンスの編集者として登場する人物です。
第5話ではデイビッドを拘束し、サイバーサイコシスに関わる凄惨な体験を疑似的に味わわせます。
しかし、タナカをめぐる一連の事件で立場が逆転。
タナカの反撃によって命を落とします。
一方、アラサカの幹部タナカは第6話で死亡します。
ルーシーがタナカの神経情報を調べる過程で深刻なトラブルが発生し、一時は心停止状態に陥りました。
蘇生には成功するものの、直後の混乱とメインの暴走に巻き込まれ、最終的に命を落としています。
第7話で死亡するフリオは、デイビッドたちの仕事に参加する若い傭兵です。
メイルストロームのアジトで罠にかかり、経験不足もあって犠牲になりました。
この3人の最期には共通点があります。
それぞれ異なる立場にいながら、危険な仕事の連鎖から抜け出せなかったことです。
金を稼ぐ側も、利用する側も、経験の浅い新人も、安全とは無縁なのです。
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メイン・ドリオ・キーウィ・レベッカはなぜ死亡した?
メイン、ドリオ、キーウィ、レベッカは、デイビッドが所属したチームの中心人物です。
彼らの死は、単なる戦闘上の敗北ではありません。
仲間を守るための行動、信頼関係の崩壊、そして自分自身の信念が、それぞれの最期に深く関わっています。
メインとドリオは第6話で死亡!サイバーサイコシスの悲劇
メインはデイビッドをチームに迎え入れたリーダーです。
全身を強力なサイバーウェアで改造しており、重量級の武器を使いこなす戦闘能力を持っています。
一方で、仲間の報酬を公平に分け、新入りのデイビッドにも仕事や恋愛について助言する面倒見のよさがありました。
そのメインを長く支えてきたのがドリオです。
屈強な肉体と高い戦闘能力を持つ女性で、メイン不在時にはチームを率いることもありました。
二人は恋人同士であり、仕事でも私生活でも強い信頼関係を築いていたと読み取れます。
しかし第6話、メインのサイバーサイコシスが深刻化します。
サイバーサイコシスとは、過剰な義体化や精神的負荷などと関わり、判断力や自己制御が著しく損なわれる状態です。
メインは以前から異常の兆候を見せていました。
それでも、自分の身体を強化し続ける生き方を簡単には手放せません。
タナカをめぐる任務の混乱で、ついに限界を迎えます。
錯乱したメインを止めようとしたドリオは、交戦のさなか銃撃を受けて死亡しました。
メインは彼女を失った現実に直面し、さらに精神状態を悪化させます。
やがて警察の対サイバーサイコ部隊であるマックス・タックが迫る中、メインはデイビッドを逃がそうとします。
デイビッドは一緒に戦う意思を示しますが、メインは彼に生き延びるよう促しました。
そして爆発物に火をつけ、自身も命を落とします。
僕には、この場面が単なるリーダーの退場には見えません。
メインは戦闘能力も経験も豊富でしたが、最も大切な人を守れませんでした。
そして最後に残ったのは、デイビッドだけでも生き延びてほしいという願いです。
ところが、そのデイビッドは後にメインと同じように義体化を進めていくことになります。
ここが残酷です。
メインが命を懸けて未来へ送り出した少年は、彼の生き方そのものまで受け継いでしまったのです。
キーウィは裏切ったのになぜ死亡した?
キーウィはチームのネットランナーであり、敵の電子機器やネットワークに侵入する高度な技術を持っています。
金髪と顔の下半分を覆うサイバーウェアが特徴で、感情を大きく表に出さない人物でした。
ルーシーをチームへ迎え入れたのもキーウィです。
冷淡に見えて、彼女にナイトシティの生き方を教えるなど、面倒見のよい部分もありました。
しかし物語後半の第8話で、キーウィはフィクサーのファラデーと協力し、デイビッドたちを裏切ります。
ファラデーはアラサカとつながり、デイビッドを軍用サイバーウェア「サイバースケルトン」の実験対象に利用しようとしていました。
キーウィも計画に加担し、ルーシーの捕獲などに協力します。
では、なぜ裏切ったのでしょうか。
作中では、その理由を一つに確定する明確な説明はありません。
ただし、いくつかの背景は示されています。
- ナイトシティでは他人を簡単に信用すべきではないという価値観
- メインとドリオの死によって生じたチームの不安定さ
- ファラデーとの過去の関係
- 巨大企業と関わる仕事の危険性
僕は、キーウィの裏切りを単純な金銭欲だけでは説明できないと感じています。
彼女は人を信じないことで自分を守ろうとしていた。
ところが最終話で、その考え方を利用するようにファラデーから裏切られてしまいます。
キーウィは襲撃を受け、致命傷を負いました。
死の直前、彼女はファルコに連絡を取り、ファラデーの居場所を知らせます。
さらにルーシーを助けるよう託しました。
最後まで飄々とした態度を崩さなかったキーウィですが、この行動は見逃せません。
自分が裏切った相手を、最後には助けようとしたのです。
裏切り者だったからこそ、最後の小さな善意が強く胸に残ります。
レベッカは最終話で死亡!アダム・スマッシャーに敗れた理由
レベッカはピラルの妹で、チームの中でも特に強い存在感を放つガンマンです。
小柄な体格ながら大型の銃器を扱い、危険な戦闘にも積極的に飛び込みます。
兄を失った後もチームに残り、メインとドリオの死後はデイビッドのそばで戦い続けました。
デイビッドに対して特別な好意を抱いていることもうかがえます。
しかし、彼の心がルーシーに向いていることも理解していました。
それでもレベッカは、デイビッドを見捨てません。
義体化によって精神状態が不安定になっていく彼を心配しながら、最後まで支えようとします。
そして第10話、アラサカタワーでアダム・スマッシャーと遭遇。
圧倒的な戦闘能力を持つ相手の強襲によって、レベッカは命を落としました。
あまりに突然の死でした。
しかし僕は、彼女が単に油断していたから死んだとは考えていません。
レベッカは危険を知らなかったわけではないのです。
デイビッドが限界に近づいていることも、任務が無謀であることも理解していました。
それでも、彼のそばに残るという選択を続けた。
レベッカの死がつらいのは、彼女の勇敢さや忠誠心を否定できないからでしょう。
その美点が、結果的に彼女を極めて危険な場所へ連れていったのです。
ファラデーの死亡は何を意味する?
ファラデーは、裏社会で仕事を仲介するフィクサーです。
当初はメインたちに仕事を依頼していましたが、物語後半では自分の利益を優先し、アラサカとの関係を深めます。
キーウィを利用し、ルーシーとデイビッドを追い詰めた人物でもあります。
しかし第10話、ファラデー自身もアダム・スマッシャーによって排除されます。
アラサカタワーから転落し、死亡しました。
ここで注目したいのは、ファラデーが巨大企業に近づくことで安全を得ようとしていた点です。
彼は誰かの忠誠心や能力を利用していましたが、企業側から見れば自分も利用可能な駒の一つでしかありません。
キーウィを裏切った人物が、さらに大きな力によって切り捨てられる。
この連鎖は、ナイトシティの人間関係を象徴しているように感じます。
デイビッドは死亡した?生き残ったルーシー・ファルコのその後
デイビッドは第10話でアダム・スマッシャーに敗れ、死亡します。
一方、ルーシーとファルコは最終決戦から脱出して生存しました。
敵側のアダム・スマッシャーもアニメ第1期では生き残っています。
ただし「生き残った3人」という数え方には注意が必要です。
それは物語の中心人物と主要な敵を含めた整理であり、作中の全生存者が3人しかいないという意味ではありません。
デイビッドは最終話で死亡!生存説はある?
デイビッド・マルティネスの死亡は、第10話の描写から明確です。
彼はルーシーを助けるため、アラサカの計画に利用されながらも戦い続けます。
強力なサイバースケルトンを装着したことで、通常の傭兵では考えられない戦闘能力を発揮しました。
しかし、その力は肉体と精神に深刻な負担をかけます。
義体化を重ねたデイビッドには、メインと同じようにサイバーサイコシスの兆候が現れていました。
それでもルーシーを救うため、戦いを止めません。
最終的に立ちはだかったのがアダム・スマッシャーです。
アラサカに仕える伝説的なサイボーグで、全身を高度な機械に置き換えた圧倒的な戦闘能力を持っています。
デイビッドのサンデヴィスタンによる高速移動も、スマッシャーに対する決定的な優位にはなりませんでした。
サイバースケルトンは破壊され、デイビッドは戦闘不能に追い込まれます。
最後には、スマッシャーによって命を絶たれました。
生存を示す描写はなく、少なくとも第1期の結末において死亡したと判断できます。
ただし、彼の最後の行動には重要な意味があります。
デイビッドはスマッシャーを倒すことより、ルーシーを逃がすことを優先しました。
自分の生存ではなく、大切な人の生存を最後の目的にしたのです。
僕には、この選択がメインの最期と重なって見えます。
メインはデイビッドを逃がし、デイビッドはルーシーを逃がした。
二人は同じように命を落としましたが、その行動によって次の誰かが生き延びています。
ルーシーは生存して月へ!その後はどうなった?
ルーシーは第10話で生存し、物語のラストで月へ渡ります。
幼い頃、アラサカの過酷な環境でネットランナーとして利用されていた彼女にとって、月は自由の象徴でした。
デイビッドと出会ってからは、その夢を二人で共有するようになります。
しかし、最終的に月へたどり着いたのはルーシー一人です。
月面で太陽の光を浴びる場面には、かつてデイビッドと過ごした記憶が重なります。
夢は実現しました。
けれども、同じ景色を見たかった人はもういない。
この対比が、『エッジランナーズ』の結末を特別なものにしています。
ルーシーは死亡していません。
ただし、月への渡航後にどのような生活を送ったのか、第1期では詳しく描かれていません。
ゲーム『サイバーパンク2077』にも、ルーシー本人が直接登場してその後を説明する場面はありません。
したがって、「ルーシーは月で亡くなった」「再びナイトシティに戻った」といった話を確定事項として扱うことはできません。
彼女の未来には、意図的な余白が残されているのです。
ファルコは生存!ゲーム『サイバーパンク2077』にも登場する?
ファルコも最終話まで生き残ったチームメンバーです。
口ひげと落ち着いた物腰が印象的なドライバーで、危険な状況でも高い運転技術を発揮します。
最終決戦では、デイビッドの意思を受けてルーシーを車に乗せ、逃走に成功しました。
ルーシーはデイビッドのもとへ戻ろうとします。
しかしファルコは、デイビッドが彼女を逃がすために残ったことを理解していました。
だからこそ、つらい決断を実行します。
ここでファルコまで戻っていたら、デイビッドが命を懸けて作った脱出の機会は失われていたかもしれません。
仲間を助けたいという感情と、仲間の最後の願いを守ること。
両者が必ずしも一致しないのが、この場面の苦しさです。
そしてファルコの存在は、アニメ終了後にも確認できます。
ゲーム『サイバーパンク2077』のサイドジョブ「エッジの向こう側」では、主人公Vのもとへファルコからメッセージが届きます。
本人が直接姿を見せるわけではありませんが、デイビッドのチームに関係する人物がその後も活動していたことが分かります。
アダム・スマッシャーは生き残ったのか?
アダム・スマッシャーは『エッジランナーズ』第1期では死亡しません。
デイビッドとレベッカを倒し、そのまま生存しています。
ただし、ゲーム『サイバーパンク2077』では事情が変わります。
ゲームの主人公Vは、物語終盤でアダム・スマッシャーと戦う機会があります。
戦闘でスマッシャーを倒した後、プレイヤーは彼を生かすか、とどめを刺すかを選択できます。
したがって、ゲーム内でスマッシャーを倒せることと、アニメ第1期で死亡したことは別の話です。
第1期だけを基準にすれば、スマッシャーは生存者です。
なお、2026年10月20日にはNetflixで完全新章『サイバーパンク: エッジランナーズ2』が配信されました。
CD PROJEKT REDとTRIGGERによる新たな物語ですが、第1期の死亡キャラクターが生き返ったことを意味するものではありません。
この記事で整理している生死は、あくまで第1期全10話の結末を基準としています。
なぜ死亡キャラが多い?レベッカとデイビッドの最期に隠された意味を考察
『サイバーパンク エッジランナーズ』の死亡キャラが多い理由は、単に視聴者へ衝撃を与えるためだけではないと僕は考えています。
この作品には、登場人物が自分の大切なものを守ろうとするほど、危険な選択から離れられなくなる構造があります。
その象徴が、デイビッドとレベッカです。
レベッカの死は「ただのショック演出」だったのか?
海外の掲示板Redditの「CharacterRant」では、レベッカの死亡シーンについて議論が交わされていました。
突然の退場を衝撃優先の演出と捉える意見がある一方、彼女の性格と物語の流れから十分に説明できるという反論も見られます。
特に印象的だったのは、レベッカの忠誠心が最終的に彼女自身を危険へ導いたという解釈です。
僕もこの見方には説得力があると感じています。
ただし、もう一歩踏み込んで考えたいことがあります。
レベッカはデイビッドの危険な状態を理解していました。
彼が義体化を重ね、精神的にも限界へ近づいていることを知っていたのです。
それでも、彼のそばを離れませんでした。
ここで重要なのは、レベッカがデイビッドと同じ夢を持っていたわけではないことです。
ルーシーには月へ行く夢がありました。
デイビッドには、母やメインから引き継いだ期待に応え、ルーシーを守ろうとする思いがありました。
では、レベッカは何を望んでいたのでしょうか。
僕には、彼女が求めていたのは誰かの夢を実現することよりも、目の前の大切な仲間を最後まで見捨てないことだったように思えます。
だからデイビッドが無謀な行動を取ると分かっていても、同行した。
彼を説得して止めることができなかったからこそ、せめて最後まで支えようとしたのではないでしょうか。
この解釈に立つと、彼女の死は唐突であっても、人物像から切り離された出来事ではありません。
レベッカは最後までレベッカだった。
それが、あの結末の最も苦しい部分だと思います。
デイビッドは本当にメインと同じ運命をたどったのか?
デイビッドとメインには、明確な共通点があります。
どちらも強力なサイバーウェアを導入し、戦闘能力を高め続けました。
そして周囲から危険を指摘されても、簡単には立ち止まりませんでした。
最終的にはサイバーサイコシスの進行と極限の戦闘に追い詰められ、大切な仲間を逃がすために死亡しています。
この構造から、デイビッドはメインの失敗を繰り返したと解釈できます。
確かに、その見方は間違っていないでしょう。
しかし僕は、二人の最期には一つの違いがあると考えています。
メインは自分の強さを追い求め、限界を超えてしまいました。
一方、デイビッドは自分の夢だけではなく、他人から託された願いを背負い続けました。
母グロリアは息子に成功してほしいと願っていた。
メインはデイビッドに生き延びてほしいと願っていた。
ルーシーはデイビッドと共に未来を歩みたかった。
デイビッドはそのすべてに応えようとしたように見えます。
しかし、人は他人の願いをすべて実現できるわけではありません。
それなのに彼は、強くなれば何とかできると信じ続けた。
ここに彼の悲劇の核心があるのではないでしょうか。
肉体を機械化すれば、物理的な限界は押し広げられます。
けれども、誰かを失う恐怖や期待に応えたい気持ちまで、機械で処理できるわけではありません。
どれほど強くなっても、心に抱えられる重さには限界がある。
デイビッドはその限界を、最後まで認められなかったのかもしれません。
死亡キャラたちに共通する「守りたいもの」の矛盾
ここで死亡キャラクターをもう一度振り返ると、興味深い共通点が見えてきます。
グロリアは息子の未来を守ろうとしました。
ドリオはメインを正気に戻そうとしました。
メインはデイビッドを逃がしました。
レベッカはデイビッドを見捨てませんでした。
そしてデイビッドは、ルーシーを生かすために戦いました。
もちろん、全員が同じ理由で死亡したわけではありません。
ピラルの死は偶発的ですし、ファラデーは自分の利益を優先して破滅しました。
キーウィの最期には裏切りの代償という側面もあります。
しかし物語の中心人物たちには、ある共通した悲しさがあります。
誰かを守ろうとする行動が、必ずしも自分自身の生存につながらないことです。
一般的なヒーロー作品では、仲間を守る意志が最後の力となり、逆転勝利を生むことがあります。
ところが『エッジランナーズ』は、その約束をしてくれません。
勇気があっても死ぬ。
仲間思いでも死ぬ。
愛する人がいても、帰ってこられるとは限らない。
では、この物語は救いのない悲劇なのでしょうか。
僕はそうは思いません。
死亡したキャラクターの行動が、完全に無意味になったわけではないからです。
メインがデイビッドを逃がし、デイビッドがルーシーを逃がしたという流れには、命を越えて受け渡された意志があります。
ルーシーが月へ行けたのも、ファルコが最後まで役目を果たしたのも、仲間たちが積み重ねた選択の結果でした。
ここで僕が注目したいのは、ナイトシティで「伝説になる」ことと「誰かの記憶に残る」ことの違いです。
デイビッドは街の巨大な力を打ち倒せませんでした。
けれども、ルーシーの記憶には確かに残っています。
組織から見れば、彼は使い捨てられた一人の傭兵かもしれません。
しかし、彼を愛した人間にとっては代わりのいない存在だった。
この二つの評価は、決して同じではないのです。
ゲーム『サイバーパンク2077』に残された死亡キャラの痕跡
死亡した人物たちの存在は、ゲーム『サイバーパンク2077』にも残されています。
たとえば、ナイトシティの墓地施設であるコロンバリウムには、アニメの登場人物を悼むプレートがあります。
メイン、ドリオ、ピラル、キーウィ、レベッカなど、すでに亡くなった仲間たちの名前を確認できます。
また、レベッカが使用していたショットガン「カーネイジ Guts」は、ゲーム内で入手可能な武器として登場します。
デイビッドに関係するジャケットや、ファルコからのメッセージも存在します。
これらは単なるファンサービスとして見ることもできます。
しかし僕には、それ以上の意味を持っているように思えます。
アニメで亡くなった人物たちが、別の主人公の生きる世界にも痕跡を残しているからです。
ナイトシティでは、人間の命は驚くほど簡単に失われます。
それでも、その人物が確かに生きていた事実までは消えません。
街の片隅に残された名前。
かつて誰かが使っていた武器。
仲間の存在を伝える短いメッセージ。
それらを知ったうえでゲームの街を歩くと、アニメの結末が違った重みを持ちます。
なお、ゲーム本編のバージョンや更新内容によって、アイテムや関連コンテンツの確認方法は変わる場合があります。
まとめ|生き残った2人が背負うもの
『サイバーパンク エッジランナーズ』第1期では、デイビッド、レベッカ、メイン、ドリオ、キーウィなど、多くの主要人物が死亡しました。
メインのチームで最終話まで生き残ったのは、ルーシーとファルコの2人です。
敵側のアダム・スマッシャーも、アニメ第1期の結末では生存しています。
ルーシーは月へ渡り、ファルコはゲーム『サイバーパンク2077』でメッセージを通じて存在を確認できます。
ただし、生き残ったことがそのまま幸福を意味するわけではありません。
ルーシーは夢を叶えましたが、デイビッドを失いました。
ファルコは仲間を救いましたが、全員を救えたわけではありません。
それでも二人は、死んでいった仲間たちの思いを受け取って生き続けています。
僕は、この作品が描いた本当の救いは、そこにあるのではないかと感じています。
誰かが生き延びたから、失われた命にも意味が生まれる。
そう簡単に言い切れる話ではありません。
けれど、あの月面でルーシーが見た光景を思い出すたび、デイビッドの選択が何も残さなかったとは、どうしても思えないのです。
よくある質問
『サイバーパンク エッジランナーズ』で生き残ったのは誰?
第1期のメインのチームで最後まで生き残ったのは、ルーシーとファルコの2人です。敵側のアダム・スマッシャーもアニメの結末では生存しているため、主要な生存者として3人が挙げられることがあります。
レベッカとデイビッドは何話で死亡する?
二人とも第10話「My Moon My Man/私の月、私の恋」で死亡します。レベッカはアダム・スマッシャーの強襲を受け、デイビッドはルーシーたちを逃がすために戦った末、スマッシャーに倒されました。
ルーシーは死亡した?続編でデイビッドは復活する?
ルーシーは第1期の最終話で生存し、月へ渡ります。デイビッドは死亡しており、2026年10月20日に配信が始まった完全新章『エッジランナーズ2』の存在だけを根拠に、彼の復活が確定したとはいえません。
相沢 透(あいざわ・とおる)
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