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『無職転生』ルーデウスの結婚順番は?3人の妻を迎えた時系列を解説

シルフィエット、ロキシー、エリスと共に家族の未来を見つめるルーデウス 無職転生
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『無職転生』ルーデウスの結婚順番は、シルフィエット、ロキシー、エリスです。

原作では第10巻でシルフィとの結婚が描かれ、第12巻でロキシーを迎える経緯が進み、第15~16巻でエリスが3人目の妻になります。

※この記事には、アニメで未放送の原作後半を含む重大なネタバレがあります。


  1. 『無職転生』ルーデウスの結婚順番と原作時系列は?
  2. 1人目の妻シルフィエットとは原作第10巻で結婚
    1. シルフィとの出会いからラノア魔法大学での再会まで
    2. シルフィが1人目の妻になった決定的な理由
    3. シルフィとの結婚後にルーデウスは家族を支える側になる
  3. 2人目の妻ロキシーとは原作第12巻で結婚
    1. 転移迷宮でロキシーと再会する
    2. パウロの死とゼニス救出がロキシーとの関係を変える
    3. エリナリーゼの説明とロキシーへのプロポーズ
    4. シルフィはロキシーを迷いなく受け入れたのか
    5. ルーシーの誕生でルーデウスは父になる
  4. 3人目の妻エリスとは原作第15~16巻で結婚
    1. エリスとの別れは拒絶ではなく修行の始まりだった
    2. 未来の自分の警告とヒトガミの提案
    3. 手紙を送られたエリスがオルステッド戦へ駆けつける
    4. オルステッド戦後にエリスを3人目の妻として迎える
  5. ルーデウスが3人の妻と結婚した意味を考察
    1. シルフィとの結婚で「自分の生活」に責任を持つ
    2. ロキシーとの結婚で「自分の過ち」を説明する
    3. エリスとの結婚で「家族の未来」に責任を持つ
    4. 「家庭・救済・未来」は妻の優劣を意味しない
    5. パウロの家庭を繰り返しながら何を変えたのか
  6. まとめ
  7. よくある質問
    1. ルーデウスが最初に結婚する妻は誰ですか?
    2. ルーデウスとロキシーの結婚は原作何巻ですか?
    3. エリスはルーデウスと別れたままですか?

『無職転生』ルーデウスの結婚順番と原作時系列は?

ルーデウスが妻を迎える順番は、1人目がシルフィエット、2人目がロキシー・ミグルディア、3人目がエリス・ボレアス・グレイラットです。

原作巻、ルーデウスのおおよその年齢、結婚成立までの出来事を並べると、次のようになります。

順番 妻 原作の時系列 ルーデウスの年齢目安 結婚成立までの主な出来事 アニメ化状況
1人目 シルフィエット 第10巻 16歳前後 ラノア魔法大学で再会、正体判明、告白、新居購入、披露宴 第2期で描写済み
2人目 ロキシー 第12巻で成立、第13巻で結婚生活 16歳前後 転移迷宮攻略、パウロの死、ルーデウスの失意、帰宅後の家族会議 第2期で描写済み
3人目 エリス 第15巻で再会と決断、第16巻では妻として生活 18歳前後 別離から約5年、手紙、オルステッド戦への参戦、戦後の話し合い 第3期放送中・結婚は記事執筆時点で未描写

KADOKAWA公式の書誌紹介でも、第10巻ではルーデウスがシルフィとの結婚を明言し、第13巻ではロキシーが「二番目の妻」、第16巻ではエリスを妻として迎えた状態が示されています。

2026年7月15日現在、テレビアニメ第3期『無職転生Ⅲ ~異世界行ったら本気だす~』が放送中です。ただし、エリスとの結婚成立は現時点のアニメではまだ描かれていません。

ここで混同しやすいのが、出会った順番と結婚した順番は同じではないという点です。

ルーデウスが最初に出会ったのは、幼少期の魔術教師としてグレイラット家を訪れたロキシーでした。その後、ブエナ村でシルフィと友人になり、城塞都市ロアでエリスの家庭教師を務めます。

つまり、出会った順番は次の通りです。

  • ロキシー
  • シルフィ
  • エリス

一方、結婚順番は次のように入れ替わります。

  • シルフィ
  • ロキシー
  • エリス

この違いは、誰と早く知り合ったかではなく、誰と人生を共有できる状態になったかによって結婚の時期が決まったことを示しています。

恋愛イベントの発生順というより、ルーデウスが家庭、喪失、戦いに向き合う過程と連動した時系列なのです。



1人目の妻シルフィエットとは原作第10巻で結婚

ルーデウスが最初に結婚するのは、幼なじみのシルフィエットです。

原作第10巻では、ルーデウスがアリエルへシルフィとの将来を問われ、「シルフィと結婚します」と意思を示します。その後、新居の準備や披露宴を経て、2人は夫婦として暮らし始めました。

シルフィとの出会いからラノア魔法大学での再会まで

シルフィは幼少期、緑色の髪と種族的な特徴を理由に、ブエナ村で孤立していました。

彼女を助けたのがルーデウスです。ルーデウスはシルフィへ無詠唱魔術を教え、2人は同年代の友人として時間を重ねました。

ところが、パウロはシルフィがルーデウスへ依存しすぎる可能性を心配します。

その結果、ルーデウスはエリスの家庭教師として城塞都市ロアへ送られ、シルフィとは離れることになりました。さらにフィットア領転移事件が発生し、2人の距離は決定的に広がります。

シルフィはアスラ王国へ転移し、偶然その場にいた第二王女アリエルを救いました。

転移の影響で髪は白くなり、アリエルの護衛術師「無言のフィッツ」として男装するようになります。のちにラノア魔法大学へ進学したルーデウスと再会しますが、外見も立場も変わっていたため、ルーデウスは彼女の正体に気づきませんでした。

一方のルーデウスは、魔大陸からエリスを故郷へ送り届けた直後、突然の別れを経験しています。

エリスの残した言葉を拒絶だと受け取ったルーデウスは、自分は捨てられたのだと思い込みました。冒険者として活動を続けても傷は消えず、やがて身体にも不調が現れます。

その状態のルーデウスへ、フィッツとして寄り添い続けたのがシルフィでした。

シルフィが1人目の妻になった決定的な理由

シルフィは、ルーデウスが心身の問題を克服するために必要な薬や環境を用意し、自分の正体と気持ちを伝えます。

ルーデウスも彼女の思いに応え、アリエルたちへ結婚の意思を報告しました。そして新居を購入し、友人や関係者を招いて披露宴を開きます。

ここまでが原作第10巻で描かれる、最初の結婚の大きな流れです。

私がとくに重要だと感じるのは、シルフィがルーデウスを「治した女性」だから結婚した、という単純な因果ではありません。

シルフィはルーデウスの弱った状態を利用して答えを迫ったのではなく、正体を明かせない恐怖を抱えながら、長い時間をそばで過ごしました。

ルーデウスに必要だったのは、恋愛感情だけではありません。

失敗しても帰れる家、生活を共有する相手、明日も会えるという約束です。前世で家庭との関係を断ち、自室へ閉じこもった彼にとって、シルフィとの新居は単なる建物ではありませんでした。

閉ざされた部屋とは正反対の場所です。

外へ出て、誰かと暮らし、問題が起きれば話し合う。ルーデウスはシルフィとの結婚によって、初めて自分の意思で家庭を作り始めます。

シルフィとの結婚後にルーデウスは家族を支える側になる

原作第11巻では、ルーデウスがシルフィとの新婚生活を送りながら、妹のノルンとアイシャを引き取ります。

それまでのルーデウスは、ロキシーやルイジェルド、パウロなど、年長者に助けられる場面が少なくありませんでした。

しかし結婚後は、自分が家を維持し、妹たちの進路や感情に向き合う側へ回ります。結婚によって急に立派な大人になったわけではなく、逃げられない日常を引き受けることで少しずつ変わっていくのです。

原作では、シルフィが正体を明かすまでの迷い、アリエルへの忠誠と結婚生活を両立させようとする意識、夫の過去をすべて理解できない不安も文章で追えます。

アニメでは表情や声で伝わる一方、原作では彼女が言葉を飲み込むたびに、沈黙の理由が見える。

結婚という結果だけを知るよりも、その直前までシルフィが何を怖がっていたのかを読むと、1人目の妻という立場の重さが変わって見えてきます。



2人目の妻ロキシーとは原作第12巻で結婚

ルーデウスが2人目に迎える妻は、幼少期の魔術教師ロキシー・ミグルディアです。

結婚に至る中心的な出来事は原作第12巻で描かれ、第13巻ではシルフィ、ロキシー、娘ルーシーを含む新しい家庭生活が始まります。

転移迷宮でロキシーと再会する

シルフィとの結婚生活が始まった後、ルーデウスのもとへ、母ゼニスの救出が難航しているという知らせが届きます。

ゼニスはフィットア領転移事件で行方不明となり、父パウロたちは長期間にわたって捜索していました。その結果、ベガリット大陸にある転移迷宮の奥に囚われていることが判明します。

当時、シルフィは妊娠中でした。

ようやく手に入れた家庭のそばに残るべきか、母を救うために危険な旅へ出るべきか。ルーデウスは簡単には答えを出せません。

最終的にはシルフィにも背中を押され、ベガリット大陸へ向かいます。

現地ではパウロ、エリナリーゼ、タルハンド、ギースらと合流。迷宮内で孤立していたロキシーを救い、幼少期以来となる本格的な再会を果たしました。

幼いルーデウスを馬に乗せ、家の外へ連れ出したのはロキシーです。

そのロキシーが迷宮で追い詰められたとき、今度は成長したルーデウスが彼女を救う。この立場の反転によって、2人の関係は「教師と生徒」だけではなくなっていきます。

パウロの死とゼニス救出がロキシーとの関係を変える

転移迷宮の最下層で、ルーデウスたちは強大な迷宮の主と戦います。

戦闘中、パウロはルーデウスをかばって命を落としました。ゼニスの救出には成功したものの、彼女は以前のように言葉で意思を伝えられる状態ではありません。

父を失い、母も元通りには戻らなかった。

ルーデウスは、自分がもっと正しく動いていればパウロを救えたのではないかと自責の念に沈みます。食事や会話も難しくなり、心を閉ざしていきました。

そのルーデウスを立ち上がらせようとしたのがロキシーです。

ただし、この場面を「ロキシーが優しく慰めた結果、自然に結婚した」とまとめると、重要な摩擦が抜け落ちます。

ロキシーは、ルーデウスにシルフィという妻がいると知りながら、深く衰弱した彼と関係を持ちました。ルーデウスも妻を裏切った事実を理解しており、帰宅後にシルフィへ正直に話さなければならないと考えます。

ここは救済であると同時に、明確な問題を伴う場面です。

ルーデウスが立ち直ったからといって、シルフィへの不誠実さが消えるわけではありません。ロキシーにも、既婚者との関係を選んだ責任があります。

作品は、この出来事を完全に無傷の美談としては処理していません。

エリナリーゼの説明とロキシーへのプロポーズ

原作では、エリナリーゼがロキシーを第二夫人として迎えるよう、ルーデウスへ強く働きかけます。

ロキシーはルーデウスの家庭を壊したくないと考え、ゼニスを送り届けた後は身を引くつもりでした。しかしエリナリーゼは、そのまま別れればロキシーが大きく傷つくと見抜きます。

そこでエリナリーゼは、ロキシーの月経が来ておらず、妊娠している可能性があるという説明をルーデウスへ伝えました。

この時点でロキシーが実際に妊娠していたわけではありません。エリナリーゼは、責任を取ろうとするルーデウスの性格を理解したうえで、決断を促す材料として妊娠の可能性を使ったのです。

この駆け引きは、ロキシーとの結婚が純粋な恋愛感情だけで成立したわけではないことを示します。

罪悪感、責任感、エリナリーゼの策略、ロキシーの将来への心配。複数の事情が重なり、ルーデウスはロキシーへ結婚を申し込みました。

アニメ版では、この妊娠をめぐる説明や駆け引きが整理されているため、原作よりも結婚の理由が簡潔に見えます。

だからこそ、アニメだけでは「なぜルーデウスはロキシーとの関係を一度きりで終わらせなかったのか」が、やや分かりにくく感じられるかもしれません。

シルフィはロキシーを迷いなく受け入れたのか

帰宅したルーデウスは、パウロの死やゼニスの状態に加え、ロキシーと関係を持ったことを家族へ伝えます。

シルフィは最終的にロキシーを家族として受け入れました。

しかし、これは「異世界では複数婚が普通なので、誰も傷つかなかった」という話ではありません。

『無職転生』の世界には複数の妻を持つ家庭が存在する一方、一夫一婦を重視するミリス教の文化もあります。地域、宗教、家族の価値観によって受け止め方は異なり、複数婚が無条件に歓迎されるわけではありません。

シルフィも、夫の行動を最初から望んでいたわけではないでしょう。

彼女はロキシーがルーデウスを救ったこと、ロキシー自身が深く思い悩んでいること、そして自分の家庭が今後どうなるかを考えたうえで受け入れます。

その寛容さは確かに大きい。

同時に、ルーデウスの選択によって生じた負担をシルフィが引き受けた、と見ることもできます。ここを「正妻の器が大きかった」で終わらせてしまうと、彼女の痛みや不安が見えなくなります。

個人的には、ロキシーとの結婚は、本作の複数婚を評価するうえでもっとも慎重に読むべき部分だと考えます。

救われた人がいる。

けれど、その救いを成立させるために説明を受け、判断を迫られた人もいる。その両方を見なければ、出来事をきれいに整えすぎてしまいます。

ルーシーの誕生でルーデウスは父になる

ベガリット大陸から帰還したルーデウスを待っていたのは、シルフィとの間に生まれた長女ルーシーでした。

パウロを失った直後に、自分の子どもを抱くことになる。

この時系列は、父から息子へ続いてきた家族の役割が切り替わる瞬間です。ルーデウスは、親に守られる子どもではなく、自分が次の世代を守る父になります。

ロキシーとの結婚は、妻が1人増える出来事であると同時に、ルーデウスが自分の行動を家族へ説明し、結果を引き受ける最初の大きな試練でもありました。


3人目の妻エリスとは原作第15~16巻で結婚

ルーデウスが最後に迎える妻は、エリス・ボレアス・グレイラットです。

原作第15巻でルーデウスとエリスの運命が再び交差し、第16巻ではエリスを妻として迎えた後の生活が始まっています。

エリスとの別れは拒絶ではなく修行の始まりだった

エリスは、ルーデウスが城塞都市ロアで家庭教師を務めた相手です。

出会った当初は感情をすぐ行動へ出す少女でしたが、誘拐事件やフィットア領転移事件を経て、ルーデウスと命を預け合う関係になります。

魔大陸へ飛ばされた2人は、スペルド族の戦士ルイジェルドと冒険者パーティー「デッドエンド」を結成しました。

危険な旅を続け、ようやく故郷へ戻った後、エリスはルーデウスのもとを去ります。

エリスの目的は、ルーデウスを嫌って別れることではありませんでした。

オルステッドとの最初の遭遇で、自分の力がまったく通用しなかった現実を思い知らされ、次に同じ危機が訪れたときはルーデウスを守れるようになりたいと考えたのです。

しかし、その意図を十分な言葉で伝えませんでした。

ルーデウスは置き手紙を拒絶として受け取り、自分はエリスに見限られたのだと思い込みます。一方のエリスは、修行を終えれば再び隣へ戻れると信じていました。

同じ別れを見ながら、2人がまったく別の未来を想像していた。

このずれが約5年に及ぶ遠回りを生みます。

未来の自分の警告とヒトガミの提案

原作第15巻で、ルーデウスは未来から現れた老いた自分と遭遇します。

未来のルーデウスは、ヒトガミを信じて行動した結果、妻や大切な人々を失った破滅的な未来を経験していました。現在のルーデウスへ警告を残し、同じ道を避けるよう訴えます。

その後、ルーデウスはヒトガミからオルステッドを倒すよう求められます。

これは、ルーデウスがヒトガミを全面的に信頼して、自発的にオルステッド討伐へ向かったという単純な流れではありません。

未来の自分が伝えた惨状、家族へ危害が及ぶ可能性、ヒトガミの提案と圧力。複数の脅威を前に、ルーデウスは家族を生き残らせる手段としてオルステッドとの戦いを選びます。

公式の第15巻紹介でも、未来の自分との遭遇後、ヒトガミの提案によってオルステッドを倒す流れが示されています。

手紙を送られたエリスがオルステッド戦へ駆けつける

ルーデウスは戦いの準備を進める一方、長く離れていたエリスへ手紙を送ります。

未来の自分から得た情報によって、エリスが自分を嫌って去ったのではなかったと知ったからです。

手紙には、生きて帰ることができたなら、かつて途切れた関係の続きを話したいという意思を込めます。

そしてオルステッドとの戦いで、ルーデウスが追い詰められた瞬間、修行を終えたエリスが現れます。

かつてオルステッドの前で何もできなかった少女が、今度はルーデウスを守るために剣を振るう。

この場面で、エリスが別れを選んだ理由がようやく形になります。

彼女は言葉で愛情を伝えることには失敗しました。

けれど、約5年にわたる修行そのものが、ルーデウスの隣へ戻るための答えだったのです。

※画像はAIによるイメージ

オルステッド戦後にエリスを3人目の妻として迎える

オルステッドとの戦いは、単純な勝敗では終わりません。

ルーデウスはオルステッドの配下となり、ヒトガミに対抗する側へ立場を変えます。その後、エリスとの関係についてシルフィやロキシーを含む家族と話し合いました。

エリスは、すでに2人の妻がいる家庭へ入ることになります。

彼女はシルフィのように周囲の感情を細かく読み取るタイプでも、ロキシーのように一歩引いて状況を整理するタイプでもありません。

感情は率直で、行動は一直線です。

そのため、家族へ加わればすぐにすべてが調和するわけではありません。それでも、シルフィとロキシーはエリスの気持ちと、ルーデウスとの過去を知ったうえで受け入れます。

原作第16巻の時点では、ルーデウスはオルステッドの配下となり、エリスを妻として迎えた状態です。

エリスとの結婚は、人気ヒロインが遅れて家庭へ加わるだけの展開ではありません。

第1期から止まっていた会話を、5年後の2人がようやく再開した結果です。

アニメでは戦闘の迫力が大きな見どころになるはずですが、原作で読むと、エリスがルーデウスから離れていた期間の思考や修行、届かなかった言葉の重さがさらに見えます。

何も告げずに去った行動は正しかったのか。

強くなることは、傷つけた相手への答えになるのか。

その判断を読者へ完全に預けたまま、再会へ進むところがエリス編の面白さです。


ルーデウスが3人の妻と結婚した意味を考察

ここからは、原作の出来事を踏まえた筆者の考察です。

ルーデウスの結婚順番は、単にシルフィ、ロキシー、エリスの好感度が一定値へ達した順ではありません。

私は、愛される側だったルーデウスが、説明責任を負う側へ変わっていく順番だと考えています。

シルフィとの結婚で「自分の生活」に責任を持つ

シルフィと結婚した段階で、ルーデウスは初めて自分の家を持ちます。

学校へ通い、妻と暮らし、妹たちを迎え、友人を家へ招く。前世では放棄した日常を、異世界では一つずつ作り直していきました。

シルフィが与えたのは、安心して帰れる場所です。

同時にルーデウスは、その場所を維持する責任も受け取ります。

ロキシーとの結婚で「自分の過ち」を説明する

ロキシーとの関係では、ルーデウスは救われるだけでは済みません。

シルフィが妊娠中であるにもかかわらず、別の女性と関係を持った事実を家庭へ持ち帰り、自分の言葉で説明する必要があります。

その結末に納得できるかは、読者によって分かれるでしょう。

ロキシーとの結婚を、喪失から立ち直るための救済と読むこともできます。一方で、シルフィの優しさへ大きく依存した選択だと評価することもできます。

少なくとも本作は、複数婚を成立させた瞬間だけで終わらせず、その後の妻同士の距離や家庭内の調整も描こうとしています。

ここが重要です。

幸せな家族という結果が示されても、そこへ至る判断まで自動的に正しくなるわけではありません。

エリスとの結婚で「家族の未来」に責任を持つ

エリスと再会する時期、ルーデウスを取り巻く問題は家庭内だけに収まりません。

ヒトガミとオルステッドの対立へ巻き込まれ、自分の判断が妻や子どもたちの生死へ直結する段階に入ります。

エリスは、ルーデウスと同じ戦場へ立ち、正面から敵と戦える存在です。

シルフィもロキシーも高い戦闘能力を持ちますが、エリスが結婚へ至る決定的な場面は、剣を持ってルーデウスの前へ戻る場面でした。

かつて守れなかった人を、今度こそ守る。

エリスにとって結婚は、修行の終着点であると同時に、ルーデウスと同じ未来を背負う宣言でもあります。

「家庭・救済・未来」は妻の優劣を意味しない

3人の役割を整理すると、次のように見えます。

  • シルフィは、ルーデウスと日常を作った
  • ロキシーは、ルーデウスを深い喪失から立ち上がらせた
  • エリスは、ルーデウスと同じ戦場へ戻ってきた

ただし、これは3人を一つの役割へ閉じ込める分類ではありません。

シルフィも戦えます。

ロキシーも家庭を支えます。

エリスも妻や母として不器用な愛情を示します。

結婚へ至る瞬間に、それぞれの特徴がもっとも鮮明に表れているという意味です。

「正妻は誰か」「ルーデウスは誰を一番愛しているのか」と順位をつけたくなる気持ちは分かります。

結婚順と家庭内での立場を考えれば、最初の妻であるシルフィが調整役として中心に見える場面は多くあります。ロキシーやエリスを迎える際にも、シルフィの判断は家庭の存続を左右しました。

しかし、ルーデウスにとって3人は交換可能な存在ではありません。

誰か1人がいれば、ほかの2人が歩んだ時間や救いまで代替できた、とは描かれていないのです。

パウロの家庭を繰り返しながら何を変えたのか

ルーデウスの父パウロも、ゼニスとリーリャという2人の妻を持っていました。

リーリャの妊娠が発覚した際、家庭は崩壊しかねない状態になります。幼いルーデウスの働きかけとゼニスの判断によって、リーリャは第二夫人として同じ家で暮らすことになりました。

ルーデウスは幼少期から、複数の妻を持つ家庭が成立する実例を見ています。

その経験が、ロキシーやエリスを家族へ迎える選択肢を想像しやすくした可能性はあるでしょう。

一方、パウロの家庭が円満だったから複数婚が正しい、と作品が示しているわけではありません。

パウロの軽率な行動による負担を、ゼニスやリーリャ、周囲の人々が背負っています。ルーデウスの家庭も、妻たちの理解と調整がなければ維持できません。

父と似た形の家庭を作りながら、父と同じ失敗をどこまで避けられるのか。

私は、この問いこそがルーデウスの結婚を読むうえで見逃せない部分だと感じます。

ルーデウスは完璧な夫になったから3人と結婚できたのではありません。

失敗するたびに、家族から逃げず、説明し、謝り、次の行動を選び直すことを求められたのです。

原作には、アニメでは短くなりやすい妻同士の会話、ルーデウスの迷い、エリス側の修行期間、家庭内で誰が何を飲み込んだのかがより細かく残されています。

結婚順だけを知れば、物語の答えには到達できます。

けれど、3人が本当に家族になるまでの温度は、出来事と出来事の間にある文章を読まなければ拾い切れません。



まとめ

『無職転生』ルーデウスの結婚順番は、シルフィエット、ロキシー、エリスです。

シルフィとは原作第10巻で結婚し、新居と家庭を築きます。

ロキシーとは原作第12巻の転移迷宮攻略とパウロの死を経て関係が変化し、帰宅後の話し合いによって2人目の妻として迎えます。第13巻では、シルフィ、ロキシー、娘ルーシーとの家庭生活が始まりました。

エリスとは別離から約5年後、原作第15巻のオルステッド戦で再会します。戦後に家族と話し合い、第16巻では3人目の妻となっています。

この時系列は、単なるヒロインの登場順ではありません。

シルフィとの結婚で日常を作り、ロキシーとの結婚で自分の過ちを家族へ説明し、エリスとの結婚で家族の未来を左右する戦いへ進む。

ルーデウスの結婚順番は、愛される喜びが増える順番である以上に、背負う責任が広がっていく順番なのです。



よくある質問

ルーデウスが最初に結婚する妻は誰ですか?

最初の妻はシルフィエットです。

ラノア魔法大学で「無言のフィッツ」として再会し、正体と互いの気持ちを確認します。原作第10巻で結婚を決め、新居を購入して披露宴を開きました。

ルーデウスとロキシーの結婚は原作何巻ですか?

結婚成立までの経緯は原作第12巻で描かれます。

第13巻ではロキシーが「二番目の妻」として家庭へ入り、シルフィやルーシーと共に暮らす生活が始まっています。

エリスはルーデウスと別れたままですか?

別れたままではありません。

エリスはルーデウスを嫌って去ったのではなく、彼を守れるほど強くなるため剣の聖地へ向かいました。約5年後にオルステッド戦で再会し、原作第15~16巻の流れで3人目の妻になります。

執筆:相沢 透(あいざわ・とおる)

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